Q19.従業員は全員解雇する必要がありますか?
A.破産申立を決意しても、従業員を必ず解雇しなければならないというわけではありません。いつ解雇すべきかはケースバイケースです。
破産申立後も一部の事業を継続する必要がある場合などには全員を解雇する必要はありませんが、こちらも場合によります。
解雇する場合は、経営者は、労働基準法20条により、30日前に予告するか、即時解雇なら30日分の解雇予告手当を支払わなければなりません。
なお、経営者が解雇せずに、破産申立時にも雇用関係が継続している場合には、裁判所によって選任される破産管財人が、可及的速やかに、破産申立時に継続している従業員との雇用関係を解消することとなります(民法631条)。
破産手続は、破産者たる企業の解体および清算を目的とした手続であり、原則として事業の継続を前提としていないからです。
必要に応じて、雇用ではなく、業務委託などで手伝ってもらうケースもよくあります。
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