介護事業所の破産事例
業種:介護事業
負債総額:約4500万円
債権者数:約10名
ご依頼の背景
先代の時代から社会保険料の滞納問題が未解決のままであった。最大限、返済に努めたものの、資金繰りの限界に達し、相談に至った。
弁護士の所感
介護事業の特性として「労務集約型」があり、両者の確保と人の確保が並行して課題となります。そして、人件費や社会保険料の支払いを加味した資金繰りや事業計画を策定、実施することが重要ですが、先代が経営していた時期よりこのあたりの管理が十分に行き届かず、結果として社会保険料の延滞が相当常態化しておりました。資金繰りも窮地に至りました。
介護という職種柄、利用者の観点が重要であり、突然の廃業では影響が大きすぎるため、第三者(許認可の観点からは同業者が優先候補となります)への譲渡をすすめ、周囲への影響を抑える方針をとりました。
なお、負債は法人のみであったところ、これ以上の事業運営を継続する場合、個人の資産も劣化することが懸念されたため、早期に廃業を決断し、法人のみの手続きでの対応で負債処理に至りました。
業種が何の業種か、負債はどこか、個人の負債はあるか、といった点で適切なスキームや段取りが異なってきます。最適なスキームにより対処した事案です。
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