会社更生とは
会社更生法に基づく倒産手続きです。
経済的に行き詰まった株式会社について、裁判所の選任した更生管財人の主導の下、会社債権者等の利害関係者の多数の同意の下に更生計画を策定し、これを遂行することにより、利害関係者の利害を適切に調整しつつ会社の事業の再建を図ります。
会社更生手続きは、株式会社のみが利用できる強力な手続きで、無担保債権者のみならず担保権者や株主の権利をも制約し、更生計画でこれをカットすることができますし、合併、減増資等の会社の組織再編行為も簡易に行うことができます。
ただ、株式は全て無価値になり、通常はスポンサーが新たな株主となります。旧代表者の存在が債権のカギになるといった場合でもない限り、代表取締役は交代することになります。このため、単独オーナーや同族経営が多い中小企業にとっては、選択の対象外といえるかもしれません。
統計的には、他の方法(会社破産、民事再生、私的整理等)に比べて利用件数は極めて少なく(概ね年間数十件程度)、会社更生を事業再生の手法として採用したのは、ほぼ大企業です。